good.book サービスを通して『日本一元気な現場から学ぶ 積極的障がい者雇用のススメ』をはじめ、計6冊の本を出版されている株式会社カムラックさん。カムラックさんは、福岡県で、障がい者の就労支援事業を行っている会社です。ITを活用した仕事を通して障がいのある方が自立した生活を送れるような雇用の場を創っています。今回は、代表の賀村さんにお話を伺いました。
書籍 『日本一元気な現場から学ぶ 積極的障がい者雇用のススメ』著者:賀村 研
本を出版しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。
ー「現代表の窪田さんから提案を受けたことがきっかけでした。」
「会社設立当時、カムラックの就労支援事業は非常に目新しいものでした。ある意味ガラパゴス化していたところに対して、批判的な見方をされることも少なくなかったのです。「すごい!」「こうあるべきだ」と評価され始めたのは、立ち上げから3年が経った頃でした。取材を受ける機会はあったものの、講演活動は知り合いのところに出向くばかり。「就労支援事業にはこういうやり方がある」ということをもっと多くの人に知ってもらうために、本という選択肢はありましたが、それは大変お金のかかることで、余裕のある会社がやることだという先入観がありました。そのようなとき、在庫を持たなくていい、紙版と電子版の選択ができるというgood.bookサービスを利用した出版の話を持ちかけられ、それなら、という思いで出版が実現しました。」
書籍出版後の反響や会社に起きた変化について伺いたいです。
ー「それはたくさんありますね。」
「就労支援事業の裏側を書いたようなところもあったので、コアな層に大変ウケました。そして、本を読んだ多くの人が会社に見学に来てくれるようになったんです。障がいのある人やその保護者、同業者や仕事を発注したいという会社、障害者雇用したいと思っている会社や議員さんなど、さまざまな方面から来てくれました。本の中に、「見学に来てください」と書いていたんですね。さらにこの本を読んで、「こういうA型事業所をつくりたい!」と思ってくれた若者もいたようです。amazonの中に名前がある、本を出しているということで、周りからの信頼にもつながりました。」
カムラックさんは、代表の賀村さんだけでなく、社員の方が本を出されています。
賀村さんだけでなく、社員の方が本を書いた理由はあるのでしょうか。
「会社の総合力を考えたときに、各セクションのリーダーや特徴のある人がセルフプロデュースできる機会をつくりたいという思いがあります。カムラックで培ったノウハウや経験を今後に生かしてほしいと思っていますし、やはり本を出すということは自信や周りからの信頼につながると思います。また社員が本を出す機会をつくりたいですね。」
書籍 冨塚 康成「ふくしごと ~福祉で働く人のための、障害者支援の現場から伝えたい未来を考える力~」
書籍 堀内 規生「伴走愛 野球少年が世界を走るガイドランナーになるまで」
書籍 髙森 啓二「それ以外で勝負している会社 else if 実績から学ぶ、IT業界で障害をもった方々とプロジェクトを成功させた多様な働き方」
1冊目の出版を機に、カムラックさんとmasterpeaceは事業提携し、表紙デザイン込みで書籍出版ができる「smart出版サービス」を展開しています。さらに今後は協業して、オンライン教育動画の制作を進めていく予定です。
masterpeaceとの協業も含めて、今後の取り組みについてお聞かせください。
「協業によって、障がい者の雇用を維持することや所得を上げることにつながったらいいなと思っています。これからもmasterpeaceさんの本業に新たな付加価値を提供するような活動をしたいです。」
賀村さんのお話を伺って
本を出したことによって、より多くの人に賀村さんの考えや会社の存在が伝わったのですね。目新しい事業の中に、世の中の当たり前を変えたいという思いがあったからこそ、たくさんの人が共感したのだと思います。本を作るのに、たくさんのお金が必要だということは正直知りませんでした。莫大なお金をかけずとも、知り合いをこえて、もっと多くの人に自分の考えを伝えたいという思いを実現できるgood.bookの魅力をより具体的に知ることができました。賀村さん、ありがとうございました。
株式会社カムラック