妊娠・出産・子育て。ライフステージに合わせた「女性の柔軟な働き方」を探る

2022-06-07

「自分らしい働き方」のための選択肢は広がっている

時短勤務、副業、パラレルワーク、フリーランスなど、さまざまな働き方が広がりつつあります。

コロナ禍でリモートワークが普及したことで、場所や時間といった制限も見直されるようになりました。人々の「働くこと」への意識も変わり、自分の理想とする働き方とは何か、立ち止まって考える機会が増えた方も多いのではないでしょうか。

「子どもと過ごす時間をもっと増やしたい」
「子育てがしやすい場所で暮らしたい」
「家事と仕事のバランスをうまくとれるようになりたい」
「介護が必要な両親のそばで過ごしたい」
「いろいろな仕事を経験して、スキルアップを目指したい」

少し前までは、「1つの会社に定年まで、フルタイムで勤める」ことが、キャリアアップを志す多くの人にとって当たり前の働き方でした。その考えを前提とすると、結婚して暮らしが変わったり、女性が妊娠・出産をしたりと、ライフステージに大きな変化があったときには、働き方に制限が生じる場合がありました。

働き方の多様性が広がる今、これまでのような「働くことへの制限」を取り払う選択肢が増えています。より自分らしい働き方・暮らし方・生き方を、多くの人が実現できる社会に変わろうとしているのです。

 

 

働く場所、時間、仕事の量や内容が調整できる働き方

妊娠・出産を機に離職した女性、家事や子育てを中心とした生活をしたい方など、仕事とプライベートを両立させたい方にとって、フルタイムで働くことは難しい場合があります。それでもやはり、働くからには仕事にやりがいを見出したいと考える方もいらっしゃいます。そのような方の思いを実現するためには、どのような働き方の選択肢があるのでしょうか。

 

 

■短時間勤務制度の利用

短時間勤務制度は、「育児・介護休業法」に定められた制度です。3歳未満の子供を育てている従業員は、希望すればこの制度を利用することができ、1日の労働時間を原則6時間に短縮して働くことができます。

また、「育児・介護休業法」は令和3年6月に改正され、産後パパ育休(出生時育児休業)の創設や、育児休業の分割取得など、制度がさらに充実されました。男女ともに、働きながら子育てがしやすい社会への変化が期待されます。

*参考
厚生労働省 イクメンプロジェクト「育児・介護休業法改正ポイントのご案内」

 

 

■フリーランスとして働く

フリーランスとは、1つの企業に雇用されるのではなく、個人として独立し、業務委託などの契約のもと仕事をする働き方のことです。フリーランス協会によると、フリーランスとは、「特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人」と定義されています。

内閣府の調査によると、日本のフリーランス人口は2019年の時点で306 万人~341 万人と推計されており、その後も増えていることが予想されます。

フリーランスを選択した理由として、多くの人が「自分の仕事のスタイルで働きたいため」「働く時間や場所を自由とするため」と回答しています。このことから、仕事の量や内容、働く場所や時間を、自分の理想に合わせるための働き方として選ばれていることがわかります。

出典:内閣官房「フリーランス実態調査」(2020年5月)

*参考

フリーランス協会「フリーランスとは」

内閣府「日本のフリーランスについて」(2019年7月)

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2022」

 

 

リモートワークの実際は?どんなメリットがある?

会社員、フリーランスを問わず、リモートワークが取り入れられる仕事も広がっています。企業の研修、セミナーなどもオンラインで行われることが増え、場所や時間の制約にとらわれることなく参加できるようになりました。実際に「毎日リモートワークで働く」ことには、どんなメリットがあるのでしょうか。実際にリモートワークをしている女性の意見を集めてみました。

 

 

■リモートワークのメリット

・家事と仕事の切り替えがしやすい
  …「何度も洗濯機を回すことができるのはとてもありがたい」
  …「昼食を作るついての夕食の支度までできる」

・出勤のため移動時間がない
  …「すき間時間を有効に使える」

・中抜けがしやすい
  …「平日に病院や役所などが利用できる」
  …「子どものお迎えに行きやすい」

・子どもが帰った時に、家にいてあげられる     

家事や子育てと仕事との両立を考える方にとって、リモートワークの活用は、その理想に近づける方法の1つといえるのではないでしょうか。新たに仕事を探す場合には、リモートワークが選択できることを条件の一つに加えてみても良いかもしれません。

一方で、リモートワーク特有のデメリットとして「メンバーとのコミュニケーション不足」「子どもが寝た後につい長時間労働をしてしまう」といった声もあげられています。さまざまなデジタルツールの導入や仕組みの見直しによって、離れた場所でもスムーズに仕事を進めるための工夫が求められています。

 

 

「フリーランス×リモートワーク」で望み通りの働き方を実現する方法

フリーランスをサポートしてくれるサイトを活用する

フルタイム以外の働き方として、フリーランスとして独立したいと考えたとき、どうやって最初の一歩を踏み出したら良いか、迷われる方も多いのではないでしょうか。フリーランスとして仕事を獲得するためには、次のようなサイトを利用する方法があります。

 

■シュフティ
https://app.shufti.jp/

リモートワークをしたい主婦と仕事を外注したい企業をつなげるクラウドソーシングサービス。データ入力などの簡単な案件が多く、フルタイムで働けない方でもすきま時間に業務を行いやすい。

 

■しゅふjob
https://part.shufu-job.jp/

子育てをしながら働きたい方に向けた情報サイト。求人情報も検索できる。職種ごとの仕事の内容や働き方、実際に働いている方の体験談など、具体的な記事が豊富。

 

■働くママプラス
https://hatarakumamaplus.com/work/

家事や子育て、子育てと仕事を両立するための記事をまとめた情報サイト。働くママにおすすめの転職サイトや転職エージェントの紹介なども取り上げられている。

 

 

フリーランスとして働くための「スキルアップ」とは

自分の好きな場所で、好きなときに働くことができるフリーランスという働き方は、プライベートとキャリアを両立させたい方にとって有意義な選択肢です。しかし、フリーランスとして継続して働いていくためには、乗り越えなければならない課題があります。

フリーランスとして請け負う仕事は、単純な作業のような仕事と、豊富な経験が必要とされる高度な仕事に二極化しています。例えば、データ入力業務などの単純な仕事の場合、時間単価が500円未満の案件が多くあります。Web記事を作成する仕事でも、専門知識やスキルが必要ない場合には、2000文字で350円という案件もあります。

もちろんこういった単純な仕事も含め、一つひとつの経験には価値があります。しかし、プロ人材としてさらに活躍していくためには、専門的な仕事を獲得していかなければなりません。そのためには、スキルアップの機会が必要です。

社員として企業に属していれば、研修・教育やフィードバックを受け、日々スキルを磨いていくことができます。しかし、より柔軟な働き方を求める方にとって、そういった成長の場は必ずしも多くはありません。つまり、プロ人材として活躍するための学習ステップが設けられていないのです。

 

 

意志を持ち、努力する人であれば誰もが望み通りに働ける環境を

(2023年5月1日より、弊社関連会社である株式会社冒険の旅の「多様性ある方の就労支援事業」を引継いで運営しております。)

私たち 株式会社masterpeaceでは「リモートワークを活用した、地域・時間を超えた協働チーム」でお仕事に取り組めるしくみを整えています。このチームでは、プロ人材が間に入って、進め方を整理し、成果物をブラッシュアップしながら進めていきます。そうすることで、お仕事への正しいフィードバックを受け取ることができ、自身のスキルアップにつながります

自律したプロ人材を目指すことは、ラクな道ではないかもしれません。それでも働くことの選択肢を諦めることなく、意志を持ち、努力する人であれば誰もが望み通りに働ける環境を得られるよう、お仕事を通じて共に価値を提供しあいたいと考えています。


*ご興味をお持ちいただけた方は、こちらのページもぜひご覧ください。
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