【事例インタビュー】ケアゲート株式会社様|訪問看護・訪問介護の世界をまずは知ってもらいたい。「採用広報」を目的に、すぐに役立つ知識とリアルな現場の声を伝える、書籍制作の裏側
2024-04-04
訪問看護・訪問介護業界の人材不足解消を目指した「書籍」制作の取り組み
ケアゲート株式会社様
担当:進行管理・構成企画・編集・校正・組版・表紙デザイン制作・広報支援
プロジェクト期間:約6か月
ケアゲート株式会社(以下、ケアゲート)代表取締役 田邊 光 様と、人材不足の課題を抱える「訪問看護・訪問介護」業界全体の採用広報を目的として、豊富な知識と現場で働く方々の声をまとめた書籍を制作させていただきました。
本書は、都内で訪問看護ステーションと訪問介護事業所を運営している著者が、介護保険制度や訪問看護・訪問介護についての基本情報から、訪問看護師・ホームヘルパー・ケアマネジャーの具体的な仕事内容(1日のタイムスケジュール、キャリアアップの道など)まで、訪問看護・訪問介護に関する情報をまとめた一冊です。また、さまざまな背景を持つ現職スタッフのインタビューも掲載しています。
<書籍「訪問看護・訪問介護でこれから働きたい人のはじめの一歩 ~看護・介護業界でのキャリアのはじめ方~」>
書籍内容、販売サイト等について詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.masterpeace.co.jp/works/good_book20240119/
今回は、制作した書籍を活用した採用広報に取り組まれていらっしゃる、ケアゲート株式会社 採用担当者の皆さまにインタビューを行いました。
関連URL
ケアゲート株式会社様
https://www.caregate.co.jp/index.html
採用サイト
ケアゲート株式会社 採用担当者の皆さま
「分からない不安」を解消し「訪問だからこそのやりがい」を伝える、業界全体への入口を広げる書籍の制作
超高齢社会の日本において、看護や介護の業界は常に人手不足に悩まされていますが、特に「訪問看護・訪問介護」の人手不足は深刻です。
その理由の一つとして、訪問看護・訪問介護に関する情報が十分に行き渡っておらず、「訪問看護・訪問介護の世界で働くには、病院や介護施設である程度経験を積まないと難しい」という思い込みからハードルを高く感じてしまうケースがあると考えられます。
しかし実際には新卒や若手の人材であっても、この世界からキャリアを始めることが可能です。更には異業種からの転職を希望する人なども含め、経験の有無に左右されることなく、挑戦しがいのある仕事といえます。
「1人でお客様のご自宅に伺う訪問看護・訪問介護の仕事は大変そう、という不安から看護・介護の仕事に就くことを目指していても、”訪問”の選択肢はあまり人気がありません。もちろん大変なこともありますが、その分やりがいも大きい世界。ネガティブなイメージを払拭し、訪問看護・訪問介護だからこその良さをまずは知ってもらいたいと思いました。」
ここ最近、新卒に近いキャリアからでも、訪問看護・訪問介護の世界に飛び込んできてくれる人が少しずつ社内に増えてきた状況をきっかけに、書籍制作に至った背景を語ってくださいました。
ケアゲート様が看護・介護・保育などの「オンラインではできない仕事」を通して、想いを届けるには直接的な触れ合いが大事だと考えられているからこそ、様々な伝える手段の可能性の中から「書籍」を制作することになりました。
なかなか応募がこない。時間も費用もかかる、これまでの厳しい採用活動
これまでケアゲート様は、就職フェアへの参加、スカウトシステムを利用した採用活動などを行っていらっしゃいました。しかし、採用マーケット自体が縮小する昨今、特に厳しいイメージが先行しがちな「訪問看護・訪問介護」の世界はなかなか興味を持ってもらいづらく、大手病院や介護施設に比べて、就職フェアでブースに来場してもらうこと自体が難しいといった状況がありました。
また、スカウトシステムを利用し人材を採用するには、一人一人と地道にコミュニケーションを重ねる労力と、採用する段階で資格によって発生する費用が必要になるなど、採用する側としては見直していきたい課題もあったようです。
「5%」→「16%」約3倍のブース来場者数に現れた、書籍無料配布の効果
ただ制作して終わりではなく、採用広報に活用していくことが今回の書籍制作における最大のポイントでした。
早速その効果が見られたのは、2024年2月末にケアゲート様が参加された「看護」に関する新卒学生向け就職フェアでのこと。当日は、フェア全体の入口で、カバー付きの印刷書籍を無料で配布するという大胆な取り組みを行いました。
他の参加団体が病院系が多く、訪問看護が目立っていたことはもちろん、書籍無料配布というキャッチ力の高い取り組みを行ったことで、来場者の多くが受け取ってくれる→その流れでケアゲート様のブースに来てくれる、という効果が現れたそうです。
以前別の就職フェアに参加された際は、来場者全体のうちブースに立ち寄ってくれたのが5%だったのに対し、今回は16.4%の人が書籍を受け取り、ブースに足を運んでくれました。
「学生さんたちは、訪問看護にも興味はあるけれど、仕事内容や働き方が分からなくて怖い、リアルな声を聞きたい、と思っていたのではないかと思います。」
「少し本の案内をしただけで、こんなに興味を持ってくれる人がいるんだと驚きました。」
フェア当日、実際に書籍を配布しながら参加者と接した時のことを、振り返ってくださいました。
訪問看護の基本情報と、具体的な働き方についてまとめた書籍を無料で配布するという施策は、興味はあるけれど不安…という学生さんの潜在的なニーズを拾うことに繋がったようです。
書籍を受け取ってくれた人と、この先も繋がっていくことで、採用機会を広げていきたい
ケアゲート様は今回、①配布書籍の中に、公式インスタグラムのQRコードを記載したカードを挟んでお渡しする②その場で公式LINEの登録を促す、といった施策を行われました。
今後は書籍を受け取ってくれた人たちへの社内説明会・インターンなどの情報発信、コミュニケーションを取り続けることが大事、とお話ししてくださいました。
また、今後も就職フェアへの参加、社内で月1回、資格を持っているけれど不安がある、ブランクが空いてしまって不安がある方々に向けての勉強会も開催していくそうです。
直接コミュニケーションが取れるイベント等の場で、書籍を活用した採用機会の拡大を目指しています。
自社だけでは難しい「発信すること」をmasterpeaceが伴走型でサポート
今回の就職フェアに参加することが決まった後、ケアゲート様からご連絡をいただき、masterpeaceが書籍無料配布を伝えるポップデザインを作成しました。
当日会場に掲げられたポップは非常に目に留まりやすく、書籍に興味を持っていただけるきっかけにつながったそうです。
採用広報を目的とした書籍制作を振り返り、masterpeaceとの取り組みについて次のように語ってくださいました。
「普段からやっているわけではないので、特に社外に発信すること・広報の面で、自分たちの力だけでは難しい。これからより一層、訪問看護・訪問介護だからこそのやりがいなどを発信していく必要があると思うので、その点でぜひmasterpeaceさんの力をお借りしたいと思っています。手探りで少しずつ進めているところなので、その都度ご相談させてください!」
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masterpeaceでは、今回のケアゲート様のように制作を通じて実現したい想いを、伝わる形にして届ける伴走型広報支援に力を入れています。
何を伝えたらいいのか? どう制作したらいいのか? 答えが見えていなくても大丈夫です。まずは想いとゴールイメージをぜひ聞かせてください。隣で一緒に考えます!